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まずい価値判断プラス下手な問題解決




 


ほとんどの場合、BPDをもつ人は悲劇的な結末で終わる危機的行動が雪だるま式に大きくなっていくきっかけを作ろうとは思っていません。彼らは衝動的に行動し、もっている問題解決能力は取るに足らないので、賢明とは言えない決断をするのです。発生する問題は多くがまずい価値判断の結果であり、それが下手な問題解決で複雑化しているのです。


ベラは50歳の女性で、金銭面と人間関係でのストレスでしばしば自殺行動に駆り立てられます。彼女は十分な収入を得られる仕事についていますが、健康保険に加入しておらず、引退後の資金として認められるものはありません。主として浪費癖のせいで、給料から給料へと綱渡りをしているのです。毎晩ワインをボトル一本のみ、一日に煙草を1~2箱は吸います。もっている余分なお金は、週末を素敵なホテルで過ごすためや飛行機でニューヨークに出かけるために使ってしまいます。ベラは給料日前の週には友人から借金をしなければならないこともしばしばです。彼女は最近、離婚調停で二万五千ドルを受け取りました。そのお金を車代や家賃の清算に使う代わりに、彼女はクルーズに出かけ、美容整形を受けることに決めました。たまった請求書に支払いをし、緊急事態に備えて貯金する方が身のためであることを理解しないのです。彼女は親しい人たちに美容整形についての助言を求めましたが、その人たちが彼女の計画に同意しなかったので、その意見は無視しました。もちろん、彼女は彼らの意見に反論もして、人間関係にストレスを生じさせました。彼女は自分がもっと若く見えれば気分もよくなるという考えに執着しています。自分が結婚の失敗による感情を回避していることを理解していません。何人かの人たちは、そのお金を自分たちが軽薄だとみなす方法で使ったなら、助けを必要とするときにももう彼女を助けないと言いました。ベラは金銭面で自分が置かれている状況を正しく評価できず、現実的ではないのです。彼女の計画は、彼女が金銭面での援助を必要とするときには助けてくれるような別の夫を探すというものでした。



次回は「まずい価値判断プラス下手な問題解決」の続きをご紹介します。


  

「境界性パーソナリティー障害を持つ人と良い関係を築くコツ」

シャーリ・Y・マニング署


 
 
 

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