一般的な青年期の子どものグループ心理療法では、4〜8人の子どもたちが一緒に、1人か2人のセラピストと定期的に会います。グループには時間制限が設けられるーーたとえば12セッションのみーーこともあれば、グループのメンバーが自分を価値あるものと感じるようになるまで継続されることもあります。グループによっては、現代の米国文化において男子であるというのは何を意味するのか、といったようにテーマを設けることもありますし、あるいは社会的なスキルを教えるといったように特定の目的を定める場合もあります。ほとんどの子どもたちにとってグループ療法はとても役立ちます。なぜなら、彼らは大人よりも同年代の仲間からの方がフィードバッグを受け入れやすいことが多いからです。しかし、自分の問題についてフィードバッグを受けるということは、それがどのようなものであれ感情的に負担のかかる経験であることに違いはなく、青年期の子どもたちのグループにおいても決して例外ではありません。
高度に構造化され、スキルに基盤を置き、感情表現を制限されたグループは、自傷を行う青年期の子どもたちにとって最も有益なものとなるでしょう。これこそがDBTグループ療法が行おうと努めることです(ときおり、DBTセラピスト以外のセラピストにかかっている子どもたちが、DBTのグループ療法に紹介されることがあります。これは何ら害はありませんが、このような子どもたちは、個人DBTとDBTグループ療法の両方を受けないと治療の恩恵を完全には得られないでしょう)。
次回は「薬物療法」をご紹介します。
「自傷行為 救出ガイドブック ―弁証法的行動療法に基づく援助―」 マイケル・ホランダー著
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