top of page

子どもの変化を支える:危険な綱渡り



青年期の子どもに取り組むセラピストは、自分が持っている「大人」としての視点を失わずに彼らと関わることが必要です。白も黒も混色も含んだ視点を持ちながら(つまり、弁証法的に考えるということです)、率直に意見を述べる誠実なコミュニケーションと、心からの興味や好奇心を持って接することを、どちらも有効に用いなくてはなりません。青年期の子どもはうそや偉そうな言動が大嫌いですから、堅苦しくて融通の利かないセラピストに対しては、そのセラピストがどれほど知識を持っていようと、たちまち幻滅してしまいます。


私は時折、青年期の子どもに取り組むことは、二つの危険な水槽の上に張られた綱の上を歩くようなものだと考えます。もし私が子どもとの協力関係を重視して子どもの味方になろうと傾きすぎると、セラピストとしては役に立たなくなり、サメがうようよしている水槽に落ちてしまいます。しかし、もし私がなんでも知ったかぶりをする大人だという印象を与えたら、子どもは私にそっぽを向き、もう一方のピラニアでいっぱいの水槽へ私を押しやってしまうでしょう。このバランスをうまくとるための重要なカギは、子どもがセラピストを何か自分の役に立つもの、学ぶべきものを持つ人間としてみなすことです。明日はまた違うことが起こることがわかっていても、今日はその話が一番重要なものとして子どもの話に耳を傾けることが、最も有効となるでしょう。


次回は「誰が、何を、どこで、いつ ― まずは基本から」を紹介します。


「自傷行為救出ガイドブック ―弁証法的行動療法に基づく援助―」 マイケル・ホランダー著

閲覧数:38回

Comments


bottom of page