治療での子どもの進展を皆さんが評価できることは重要です。残念ながら、皆さんは子どもがいつ自傷しているかを常に知っているとは限らないでしょうから、皆さんの評価は間接的なものとならざるを得ないでしょう。
①セラピストと治療を定期的に見直すことを取り決めてください。
②子どもが進展していることを示す行動があったときには、注意深く、詳細に記録してください。(例えば、子どもが感情を爆発させた場合、このようなことがどのように生じるかを詳細に記録し、3~4か月にわたりその傾向が減少する方向にあるかどうか確かめるとよいでしょう。そしてもし減少傾向にあるなら、子どもが進歩し自分の感情を調整できるようになりつつあると評価することができます。これは自傷も減少傾向にある可能性があることを示すよいサインです)
③他にも、スキルを活用した行動のサインを探してください。
子どもは、より効果的に物事を頼むようになりましたか?失望をよりうまく受け容れることができるようになったと思いますか?
気分に左右されることが少なくなったようですか?
子どもの進展について最もうまく評価するには、こういった要素に着目することです。つまり、いくつかの行動について情報を集めようという考えです。そうすることでどのような進歩が見られつつあるかを、よりよく把握できます。
進歩は一進一退を繰り返しながら進むでしょうから、まずは傾向をつかむようにしてください。これは時間がかかることです。外来BPDなら4~5か月以内に進歩のサインがいくつか見られるだろう、という目安で考えておいてください。
「自傷行為救出ガイドブック 弁証法的行動療法に基づく援助」
マイケル・ホランダー著
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