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執筆者の写真FSG brog 管理者

自信の欠如


多くの成人がやっているように、自動操縦状態で問題解決を始めるには、技能だけでなく、自信も要求されます。BPDを持つ人の中には、少なくとも部分的には発達した問題解決技能を有する人もいます。けれども、問題の解決方法についてある程度はアイディアがあっても、問題解決のために必要となることが自分にできるという感覚がないのです。これBPDでは頻繁に起こります。たぶん、このような人は不成功に終わった努力のすべてが非承認になる環境で育ったのでしょう。「勝つこと」がすべてだったのです。子どもの努力の結果に誰も十分な注意を払わなかっただけかもしれません。子どもが明らかに努力したので十分だと考え、物事が首尾よくいかなかったときには、そう、「人生なんてそんなもの」だったのです。このような経験をすると、失望や恥の感情的経験が平均よりも強烈な子どもは「負け犬」のように感じ、失敗の痛みをなしですませた方が賢明であると感じています。また、やり直す経験、間違いから学ぶ経験、精神的レジリエンス(回復力)と創造性を伸ばす経験ももてないままになってしまいます。

  あなたの愛する人がかつては問題解決について何かしら知っていたのだけれども、問題解決を試みたときに「失敗」したので、問題解決技能が新しい行動へと形作られることがなかったという可能性もあります。時として、その問題が悪化したり、解決しなかったりしたのです。もし問題解決が失敗に終わり、自分で問題を解決しようとした、あるいは「悪化させた」ことで他の人がその子を批判すると、その子は自信を失い、受動性が発達しかねません。結局は自分で自分の問題を解決できるという信念を決して発達させられない、ということになりかねないのです。

  この自信にとって代わるのは、あなたなら問題を解決できるという揺るぎない信念です。BPDを持つ人はこのような場合、自分に代わって問題を解決してもらおうとして、あなたに迫ってくるでしょう。


次回は「対人関係での技能は重要でしょうか?」を扱います。


「境界性パーソナリティー障害をもつ人と良い関係を築くコツ」シャーリ・Y・マニング著

   










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