もし、あなたが、あなたの愛する人が本人がそうであると考える(あるいは本当にそうである)以上に有能であると考えるのであれば、あなたは知らず知らずのうちにその人に対して非承認的になっていると言えるでしょう。その行動が何であったにせよ、あなたは「もし本当に望めば」できたはずだ、その人が十分懸命に努力しなかった、あるいは「操作していた」あるいは「駆け引きをしていた」とその人に伝えていることになるのです。ジャスティーンの例では、ジャスティーンがブーツの一件の後で自傷を行ったので、家族メンバーに新しい靴を買わせるため、あるいは靴の購入許可に関して気持ちを変えさせるため、「駆け引きをしていた」のだと家族メンバーが考えることは簡単です。もしすでに論じたこと(般化と気分への依存)を考慮するなら、たぶんジャスティーンは靴についての失望を本当に許容できていなかったか、睡眠不足や他の失望にしてしまたか。彼女を次の失望に対処できない状態にしてしまったか、あるいはその両方ということでしょう。けれども、ここでも問題は、ある日ある件での失望をジャスティーンが許容できたので、常に失望を許容できるものと彼女の家族メンバーが想定してしまったことなのです。
もし、あなたが、あなたの愛する人は前にしたことができて当然と考えるのであれば、あなた自身に質問してください。
□どうして、私は、この人には事実上あらゆる状況でこれを行う技能があると知っているだろうか?
□私はこの人が何か自分自身でできることを私にやらせるために、駆け引きをしていると想定しているだろうか?
あなたの愛する人には要求されていることができるはずだという強硬路線の結論を引き出すこと、そしてそれゆえに、その人が自分にはできないと言う際は操作的になっているのだと判断することは、あなたが非承認につながる潜在的に間違った想定を押し付けていることを確実に表しています。
次回は「あなたの愛する人は感情をマスキングしていますか」を扱います。
「境界性パーソナリティー障害をもつ人と良い関係を築くコツ」シャーリ・Y・マニング著
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