“でも”の問題

皆さんが承認しようとしているときに「でも」と言ってしまったら、まったく効果はありません。ここで、皆さんが自分の年間成績評価のために上司と一緒に座っていると想像してみてください。
「私はただ、あなたの懸命な働き、自立して働くあなたの能力、そしてユーモアを私たち全員がどれほど高く評価しているかをあなたに知っていただきたいのです」
上司の女性は言います。
「あなたは、周りの人々から好かれていますし、経営陣からも重要な存在として認識されています。でも、いくつか、私たちが目を向ける必要があることがあります」
「でも」という言葉以前のことがすべて頭から飛んでしまうことに気づきましたか? 本当に重要なことは、「でも」の後にくるように感じられませんか? どういうわけか、それより前の情報も同じくらい重要で正確であるはずなのにも関わらず、「でも」という言葉によって価値が軽減させられてしまうのです。もういくつか、例を見てみましょう。
・「あなたが彼のことを本当に愛していることはわかるわ、でもね、彼のことはもう忘れなさい」
・「あなたがどれほど悲しいかわかるけど、でもね、また幸せに感じるようになるわ」
・「あなたがひどく腹を立てているのも無理ないわ、でもね、そんな風に取り乱してはいけないわ」
これらの文章における「でも」の前後部分はいずれもその通りでしょう、そして、これらの文章はおそらく承認されているとは経験されないでしょう。そうです、「でも」は危険な言葉なのです。魔法の言葉は、「そして」です!
次回は「承認する三つの技法」を紹介します。
「自傷行為 救出ガイドブック ―弁証法的行動療法に基づく援助―」マイケル・ホランダー著




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