あなたの愛する人の対処能力を認識する 2
- FSG brog 管理者
- 9月21日
- 読了時間: 3分

キャシーは大金持ちであると言い張る男性にインターネット上で出会いました。その男性は彼女に「外国」から写真を送ってきて、写っている彼は通常その国の名のついたTシャツを着ているのですが、写真そのものは彼のリビングルームかもしれないような場所で撮られたものでした。数回にわたり彼女は彼に会いに行くために飛行機を予約しましたが、彼は土壇場でキャンセルしてきました。ある時には、彼女は実際に彼を飛行機で訪ね、数日間ホテルに滞在しましたが、その時になって彼は仕事でその街を離れていると伝えてきたのでした。
キャシーがこの男性について意見を求めてきたとき、気がかりな点と、この男性が詐欺師である確率は高いと伝えました。アパートに戻ると彼女は再び孤独になり、一人でいるのは我慢できないと感じました。彼女は、彼が自分は既婚者だと告げた後でさえも彼を追いかけ続けました。彼女にとってはオンラインで既婚男性とつながっている方が、独りぼっちになるよりもましだったのです。BPDをもつ人の恋愛関係上のまずい選択の多くは、孤独を許容する能力の欠如が動因になっています。
ここで思い出すべきなのは以下の二つの提案です。
1 あなたの愛する人には能力がある(この危機を引き起こすことは回避できたはずだ)と想定しないように。
キャシーは良い仕事についていて、コントロールする力があるように見えるかもしれませんが、特に他のストレス要因が彼女の不快感を募らせてしまうとき、彼女は一人でいることに耐えられないのです。
2 介入とコーチングのバランスをとるようにしましょう。
絶え間ない介入はあなたを一文無しにしてしまい、あなた自身を止むことのない危機から出られなくしてしまいますし、あなたの愛する人が新たな危機の原因になる衝動的行動なしに問題解決を学ぶための力にはなりません。あなたがあなたの愛する人の能力が本当はどのようなものかを識別できるかどうか、確認しましょう。その人がどうしても自己非承認をやめられないのであれば、あるいは、あなたが個々の瞬間に感情を静めようとしてどのような手段をとってもその人が激しく感情的なままであるのなら、そのような出来事があった少し後に、専門家による治療の潜在的な利益を強調するための時間を見つけましょう。あなたの愛する人に幾つかのことをする能力がないことを受け入れる練習も継続してください。怒りは、そこにある危機以上の速さであなたのエネルギーを枯渇させて、あなたの健康を蝕むでしょう。
あなたは圧倒的なストレス要因が何であるかを調べて、それに対して援助できる方法を考え出そうとしてもよいかもしれません。例えばあなたはクルーズで大金を使う代わりに、週末に一緒に海辺に行こうと誘うことができるでしょう。その人がストレス要因からの休息がとれるように、その人の子どもたちを映画に連れて行こうかと尋ねてもよいかもしれません。愛する人を助けるために何かしたいのであれば、ストレス要因がどこにあるのかを見極めて、それへの援助を試みてください。あなたの愛する人を危機的行動に対して脆弱にさせているもの(孤独、金銭的ストレス、身体的問題)について考え、そこに介入しましょう。
次回は「賢明さを促す三つのの方法」をご紹介します。
「境界性パーソナリティー障害を持つ人と良い関係を築くコツ」
シャーリ・Y・マニング著