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あなたの愛する人は何かを行う能力を般化することができますか?その②



  問題は、BPDを持つ人の周りにいる人が、いくつかの文脈では行動が明らかにできているのに、他の文脈ではできないという事実に憤慨してしまうことです。あなたの愛する人を見てみましょう。「ジムは父親とは意見が合わなくても冷静になれるけれど、私と意見が合わないと本当に抑制不能になってしまう」というのですね。そうなると、家族は価値判断を下すようになります。「彼は自分自身をコントロールしたくないのだ」というように。しかしながら、そうしたいかどうかは全く関係ないのかもしれません。状況が違うか、気分が違うということなのでしょう。強化するものが違っているということなのかもしれません。

 BPDを持つ人は、多くの問題において感情が学習を妨害するので、行動の般化に苦労するように思えます。感情覚醒が高いため、学習された行動を使用することができず、さらに沿う行動を適切に使用することの学習も阻害されるのです。私は対人関係においてはかなり技能を有していると思われる人間です。私は、私のために人に何かをしてもらうときに要求される、あらゆる自己主張技能を知っています。けれども、航空会社の社員が相手では、自分の対人関係技能を用いることに苦労するので、航空会社に何かしてもらうのは本当に大変です。通常私は便がキャンセルされたときや、何かが生じて私が行こうとしていた場所に行けなくなっているときにこれらの技能を必要とします。このようなときには、私のフラストレーションと他の感情がとても高まります。私は言葉を知らないわけではありません。興奮のため、どうにも言葉を出せないのです。この興奮状態を変えられない限り、私は自分の対人関係技能を十分に発揮できません。航空会社の従業員に効果的に対処するための新しい方法も学べないのです。この問題を解決するためにできるのは、感情の高まりがおさまってからリクエストし始めるということだけです。BPDを持つ人にとっては、感情にひどく圧倒されるときがあるので、たいして難しくない単純な課題でも、とても、難しくなってしまいます。ほかの人たちは、BPDを持つ人がその課題を完了できるはずと考え、愛する人がそれは不可能だという時、そのことを信じられないのです。


次は「気分が文脈になる」を扱います。

「境界性パーソナリティー障害をもつ人と良い関係を築くコツ」シャーリ・Y・マニング著


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